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某研究施設に勤務する研究者です。研究や趣味の麻雀のこと。
当ブログのデータ等を転載したい場合は筆者まで一報願います。

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【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?
※更新情報(2011-03-19)
状況的に自由に打てない局面となる「先制リーチが入っている局面」と「ドラポン(ドラカンも含む)が入っている局面」を除外しました。コメントありがとうございます。


さて、牌譜解析のデータも無事(笑)だったので、今日からまた少しずつ結果を出していきたいと思います。

2/23の記事「【牌譜解析】中盤過ぎたらどんだけ危険か?」で、下のような図を出しました。
【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?_b0126381_19262416.jpg
捨て牌が2段目に入ったら、もうほぼ確実に少なくとも1人は悪くてもイーシャンテン(7巡目で95%以上)という結果ですね。

では、もし自分がイーシャンテンまで手が進んでいない場合、他家3人の誰を警戒すればよいのでしょうか?

今回は、他家の捨て牌と手の進み具合についてです。
麻雀でケアする相手として、よく言われるものには、

(1)ドラが切られた場合
(2)赤ドラが切られた場合
(3)2枚切れ以上の字牌が手出しされた場合
(4)ターツ落とし(リャンメン、カンチャン)があった場合


などがありますよね。
(刻子市民、六寸釘くん提案ありがとう、大学合格おめでとうw)

このようなとき、実際には相手の手牌はどの程度まで進んでいるのか調べてみました。今回もサンプルは天鳳の鳳凰卓66万局です。但し、「先制リーチが入っている局面」と「ドラポン(ドラカンも含む)が入っている局面」など状況的に自由に打てない局面を除外しています。

(1)ドラが切られた場合
【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?_b0126381_10614.jpg
上の図は巡目ごとのドラ切りの場合に悪くてもイーシャンテンである確率をドラの牌によって分けて示したものです。

まずは赤丸のデータから見てみましょう。
これはドラが3~7牌の場合に、そのドラが打たれたとき悪くてもイーシャンテンである確率を示しています。捨て牌が2段目になる7巡目での3~7牌のドラ切りは約80%、10巡目以降では約90%程度の確率で少なくともイーシャンテンになっているのですね。

でもこれはドラがどんな牌かによって変わります。
ドラが28牌(青丸)や19牌(緑丸)などの端の牌、または字牌(黒丸)になってくると少なくともイーシャンテンになっている確率は低くなるんです。牌の活用度から言ってもメンツに使いやすい3~7牌が押し出されるときは比較的危険ということですね。
【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?_b0126381_1064093.jpg
今度はドラが切られた場合にテンパイまでしている確率を示しています。同じく赤丸で示した3~7牌のデータを見ると、巡目が深くなるに連れて次第にテンパイ率は上がり、7巡目で3~7牌のドラが切られた場合は30%程度ですが、13巡目では約60%の確率でテンパイしていると言えます。

(2)赤ドラが切られた場合
【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?_b0126381_1071654.jpg
次に赤ドラが切られた場合です。赤ドラの場合も3~7牌がドラの場合と同じような傾向を示しますね。捨て牌2段目以降に赤が切られたら70~90%程度の確率で最低でもイーシャンテンと思いましょう。

(3)2枚切れ以上の字牌が手出しされた場合
【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?_b0126381_108194.jpg
リャンメン2つのイーシャンテンになると安全牌の字牌を抱えておくことがあります。なので、2枚切れ以上の字牌が手出しされるときは手が目一杯になっているように感じますね。上の図は、このような2枚切れ以上の字牌が手出しされた場合の巡目ごとのシャンテン数を表しています。

少なくともイーシャンテンの確率は中盤の10巡目を過ぎると60%程度になります。この字牌を切ってテンパイする確率は中盤以降でせいぜい20%程度なので、ドラが切られた場合に比べると、決定的な判断材料にはならないようですね。

(4)ターツ落とし(リャンメン、カンチャン)があった場合
【牌譜解析】ドラ切ってきたらどのくらいヤバイ?_b0126381_1083933.jpg
ターツ落としは手牌構成を選択できる状況のときに起きるので、手牌が煮詰まっているように感じますね。上の図は、このようなリャンメンターツやカンチャンターツが手出しで落とされた場合の巡目ごとのシャンテン数を表しています。

リャンメンターツ落としの場合は7巡目以降、カンチャンターツ落としの場合は8巡目以降で、約70~80%の確率で少なくともイーシャンテンです。このターツを落として即テンパイしている確率は中盤で20%程度、終盤で30%程度です。


実戦では、これらを組み合わせて判断できる局面も少なくないと思います。
もちろん何の情報も落とさない場合も少なくないと思いますが、捨て牌が2段目になって誰が一番手が早いのかを見極める情報として拾える情報は拾っておいた方がいいですよね。
by doraaka | 2011-03-17 20:10 | 牌譜解析
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