某研究施設に勤務する研究者です。研究や趣味の麻雀のこと。
当ブログのデータ等を転載したい場合は筆者まで一報願います。

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【牌譜解析】序盤の捨て牌って重要な情報か?
例えばこのような配牌をもらったとします。
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とりあえず手順は置いておいて、序盤のうちに2mを切られる可能性が高いだろうなとは想像できます。

これは、この手牌の中で2mが有効性の低い孤立牌だからですよね。つまり逆に考えると、序盤に切られた牌の近隣の牌(上の例で言うと3mなど)は、その牌を切った人は持ってない可能性が高いのではないかと考えることができます。

さて、今回のテーマは山読みと手牌構成読みについてです。

麻雀は136枚の限られた枚数の牌を山、河、4人の手牌に分けて使うゲームですよね。もし欲しい牌が山にあることが分かればツモを見越して手を進められるでしょうし、自分の手牌だけ見ると一見苦しい待ちに見えても堂々とリーチが打てることもあります。

冒頭の手牌のように、序盤に数牌の2を切った場合、その人は3を持っていない可能性が高いのではないかと考えることができます。そして他家1人ではなく、同じ2の牌が別の他家から捨てられることも良くあるケースです。そんなとき、河に捨てられた牌の近隣牌はどの程度山に残っているのかを調べてみました。
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今回もサンプルデータは天鳳の鳳凰卓です(27万局)。この図は序盤(4巡目まで)に数牌の「2」を切った他家の人数に対して、8巡目に数牌の「3」が山に残っている枚数をプロットしたものです。当然ですがマンズ、ピンズ、ソウズの色による違いはありません。また数牌は「5」を中心に対照なので、この図は、「8」が切られた場合の「7」の枚数としてプロットしても結果は同じです(確認済み)。

では赤丸のデータを見てください。これは8巡目に自分から「3」の牌が1枚も見えていない場合を表しています。例えば、序盤に誰も「2」を切らなかった(横軸は0)として、8巡目に自分から「3」が1枚も見えていなければ、「3」は山に1.9枚あるということが分かります。

しかし、これが自分以外の他家3人が「2」を切った場合(横軸は3)ならば、「3」の牌は8巡目になっても3枚近く山に眠っていることが分かります。そして、青色のデータで示したように、これは自分から見えている目的の牌が多くなれば、当然山に残っている枚数も減っていきます。
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この図は、同じように序盤に「1」を切った他家の人数と8巡目に山に残っている「2」の枚数の関係を表しています。傾向としては同じような結果を示しています。

大きな差ではありませんが、僕は切られた牌が端側の牌であるほど、その近隣牌は山にあると思っていたのですが、実際には「1」が捨てられている場合の「2」よりも、「2」が捨てられている場合の「3」の方が山に多いみたいです。不思議に思って、該当する実戦譜をいくつか見てみたのですが、これにはどうやらタンヤオの手役を狙う都合上、序盤に「1」を切っても「2」を持っているケースが関与しているようです。一方で、序盤に「2」を切るくらいならば、こちらは完全に孤立牌であるケースが多いみたいですね。

ところで、この山読みの考え方は、相手が序盤に切った牌の情報から相手が持っていないと思われる牌を予測するものでした。では、相手が持っている牌はどの程度予測できるのでしょうか。
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これは相手が序盤(4巡目まで)に数牌の「1」を切った場合に、7巡目で相手が持っている同じ色の数牌の枚数を表しています。山読みの場合と同じように、マンズ、ピンズ、ソウズの色による違いはありません。
※2011-09-10:天鳳鳳凰卓牌譜104万6024局の解析データで再計算

赤色のデータを見ます。
これは7巡目の時点で、その牌が自分から1枚も見えていない場合の枚数を表しています。例えば、相手が序盤に「1」を切っていて、7巡目に自分から「4」の牌が1枚もみえていないとすれば、その相手は「4」を0.7枚程度持っていることになります。以下、青色、緑色のデータで示すように、自分から見えている枚数が増えるほど、相手が抱えている枚数も減っていきます。

では、この図の見方を説明します。
この図を見ると、序盤に「1」を切っていると、そのスジの「4」を持っている枚数が最大となり、数字の上の方の牌を持っている枚数が多いですよね。

「4」だけ見てしまうと0.7~0.8枚程度で少ないかなと思っちゃいそうですが、特に枚数の多い「4」から「8」までの牌の枚数を全て足すと、3.2枚になりますよね。←重要

つまり、相手が序盤に1を切って、7巡目までに4~8の牌が自分から1枚も見えていないとすれば、その相手はその色の上の方で3枚程度(例えば1メンツ)を持っている可能性が高いんですね。もし自分から見えている牌があれば、その牌だけグラフの色を変えてカウントするだけです。

同じようにして、相手が序盤に2~5の牌を切った場合の手牌構成についても調べてみましたので載せておきます。
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全てのパターンにおいて、序盤に切った牌のスジ牌を手牌の中で使っていることが一番多いんですね。そして、そのスジ牌を軸にしてメンツを構成していることが多いんですね。

これは序盤に14という孤立牌を抱えていれば、受けが被り、ついでくっつきとしても役に立たない1から切りだされる牌理上、当然の傾向なのでしょう。
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例えば、この例では場にピンズは高いですが、他家3人が1pを切っていますので、
(1)三色の急所となる2pは山に2.6枚あると考えてよいです。
(2)また、3人が1pを切っているにもかかわらず上の方の数牌が見えていません。自分からは579pが1枚ずつ見えますので、他家はそれぞれピンズの上の方で0.7(4p)+0.5(5p)+0.6(6p)+0.5(7p)+0.6(8p)+0.3(9p)=3.2枚程度は抱えているだろうと予想してもよいと思います。
実際に手を開けてみると、この場合はスジの4pを持っているのは1人だけでしたが、やはりピンズの上の方は3枚以上持っていました。

今回はここまでですw
正直、自分の知りたかったことを解析して結果を出すまでの作業はスタートしてしまえば淡々とこなせるけど、それをブログにまとめる作業に時間を食いますwww
まあ、興味を持ってくれる人がいるようならこれからも今後も少しずつ載せていきたいと思います。

あ、あと、今回はシンプルな条件を与えて解析していますが、こんな条件を追加すれば精度が上がるんじゃないかというコメントあればありがたいです。

それではまたw
読んでくれた人もお疲れ様ですww
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by doraaka | 2011-03-03 20:33 | 牌譜解析
【牌譜解析】中盤過ぎたらどんだけ危険か?
少しずつだけど、最初のうちは全体的な傾向をつかんで、それから細かい解析に入っていきたいなと思っています。今回は巡目と同卓者の手牌の進み具合です。

まあ僕なんかもよくあるんですが、だいたい集中力が欠けている時ってのは、自分の手しか見ていなかったり、どっかからリーチが入るまでは誰もテンパってないと思ってたり・・・ ほら、心当たりありませんかw

そこで中盤を過ぎたあたりの巡目では、同卓者がどのくらいの割合でテンパイしているのかを調べてみました。
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今回もサンプルデータは天鳳の鳳凰卓です(22万局)。上の図は対局中で各巡目ごとの同卓者(自分も含む)の動向を示したものです。

まずは青色で示した「リーチが入っている確率」を見ましょう。リーチが入っている確率は5~6巡目くらいから少しずつ増えていって、10巡目くらいには50%に達しています。麻雀打っていると2回に1回くらいは10巡目にはどっかからリーチが入っているんですね。

でも、実際にはリーチ以外にも、ダマのテンパイがあったり、鳴いたテンパイだったりもしますよね。

そこで、次に赤丸で示した「少なくとも1人はテンパイしている確率」を見ます。これはリーチ手、鳴いた手、ダマなど全てのテンパイを含みます。こうして見ると、7巡目くらいには、もうテンパイしている人がいる確率が50%もあるんですね。しかも、中盤を過ぎたら、もはや8~9割誰かはテンパってるんですね。

麻雀を多く打っていると、リーチが入ってる確率は経験的に把握している部分もあるかと思いますが、実際はその1.4倍くらいアガれる状態の人がいるんですね。いつも適当に麻雀打ってどっかからリーチが入るまで無警戒な人は赤く塗りつぶした領域をケアできるようになりましょう。

次に、手牌が、テンパイか少なくともイーシャンテンになっている人がいる確率を解析しました。
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この図は各巡目ごとで同卓者(自分も含む)の手牌が悪くてもイーシャンテンにはなっている人がいる確率を表しています。

捨て牌が2段目に入ったら、もうほぼ確実に少なくとも1人は悪くてもイーシャンテンです。そうじゃないケースはほとんどありませんw 中盤8巡目くらいを過ぎると80%程度の確率で2人以上が悪くてもイーシャンテンです。リーチみたいにはっきりと目に見えるもの以外って意外に過小評価しているものじゃないでしょうか。

今回のような解析は、言ってみれば木を見る前の森を見る作業で、あくまでも解析した局の平均的な結果です。ここからは実際に他家がどのような動きをした場合、どのような捨て牌になった場合により可能性として高くなっていくのかなど調べていけたらいいなと思っています。
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by doraaka | 2011-02-23 20:25 | 牌譜解析
【牌譜解析】 この手牌はアガれるのか?
まだ色々と問題は多いけど、とりあえず牌譜の解析ができるようになったので、これから今まで個人的に見てみたかったことなどを解析していこうと思います。ちょっとまだサンプルも少ないんですが後々増やしていこうと思います。

まずは、毎回のようによく感じていたことで、様々な局面で「この手はアガれるのか?」ということに対しての指標を調べてみました。手元の手牌がアガれない可能性が高いことがあらかじめ分かれば、守備的な手組みをして無駄な放銃も避けられるのではないかということです。
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上の図は鳳凰卓の牌譜をサンプルとして、巡目ごとの向聴数に対する和了率を調べたものです(向聴数0は聴牌、-1は和了)。

たとえば配牌1シャンテンならば50%弱の確率でアガれることが分かります。配牌で1シャンテンだったりすると、まずアガれると思いがちですが、実際は2回に1回くらいはアガれないんですね。

各シャンテン数ごとの和了率は巡目が進むにつれて下がっていきます。和了率を下げる要因としては流局の他に他家の和了があります。
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この図は巡目に対する聴牌、和了、放銃のカウント数を表しています。この図の聴牌カウントの定義は「対局者中で一番最初に聴牌した巡目」です。

つまり、対局中の誰かが最初に聴牌するのは6巡目くらいになる。また和了は9~11巡目くらいに最も発生するということが分かります。最初の図で12巡目で1シャンテンのときの和了率が10%もありませんが、これには他家にアガられてしまう可能性が高いことが理由にあるでしょう。

そこで、ある巡目で自分が最終的にアガれる可能性が高いか、それとも最終的に他家がアガる、もしくは自分が放銃してしまう可能性が高いかを知っておくことは手を進める上で重要な指標になるのではないかと考えました。
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これは3巡目での各シャンテン数に対する和了率と放銃率、被ツモ率を表しています。念のため定義を確認しておくと、ここで言う和了率、放銃率、被ツモ率は、この後最終的に和了する、放銃する、他家にツモられる確率です。たとえば3巡目で1シャンテンならば圧倒的に和了率の方が大きいのでアガリに向かって手を進めた方が良いと言えます。
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6巡目は誰かが最初に聴牌する可能性が高い巡目で、ここまで来ると、和了率>放銃率となるのは1シャンテン以下に限られました。この段階で3シャンテン以上の場合は放銃率の方が高く、和了率も10%にも満たないので守備的な手組をした方がよいように思います。
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9~11巡目は誰かが和了する可能性が高い巡目で、この段階では自分も聴牌していないと割の良い勝負にならないようです。
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12巡目で1シャンテンだと和了率は10%もないんですね。9巡目くらいからはシャンテン数の増加とともに放銃率が下がる傾向が見られますが、これは自分のアガリの可能性は低いと見切ってオリているからだと考えられます。

まずは手始めにこんな解析をしてみましたが、もうちょっと詰められそうです。たとえば同じ1シャンテンでも愚形-愚形の1シャンテンと完全イーシャンテンではアガりやすさは全然違うだろうし。まあ、暇を見て色々解析してみようと思います。

追記:2011-02-19
巡目ごとのシャンテン数に対する和了率・放銃率の図に被ツモ率データを追加しました。
追記:2011-02-20
サンプルデータを増やして再計算しました。
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by doraaka | 2011-02-19 03:49 | 牌譜解析


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